Microsoft Office 2013のテーマによる色デザインのカスタマイズ

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マイクロソフトのOffice 2013は、テーマの変更によってUI(ユーザインタフェースすなわち、メニューやボタンなどのドキュメントデータではない部分)の配色を変更することができます。テーマの変更は、各ソフトで[ファイル]タブ→[オプション]→「Word のオプション」ダイアログが表示-「Office テーマ(T)」で行います。「Offie テーマ」という文字通り、設定操作を行ったソフトのデザインだけでなく、Office全体のデザインがまとめて設定されます。

Office 2013のテーマは、「白」、「薄い灰色」、「濃い灰色」の3種類から選べます。Word 2013、Excel 2013、PowerPoint 2013、OneNote 2013の各テーマ時の画面を下図に示します。Office 2013のテーマの良いところは、色数を抑えつつ無彩色を中心とした配色により、すっきりとして実用性が高いこと、悪いところは、あえて言うなら、「白」が明るすぎることと、テーマ毎の違いが小さいことです。

「白」は、ウィンドウ全体のほとんどに対して最高輝度の白を使用し、ステータスバーや[ファイル]タブ、ウィンドウの縁に各ソフトのテーマカラーを使用するという、非常に色の少ないデザインです。非常にすっきりしているのは良いのですが、明るすぎると思う人も多いでしょう。「薄い灰色」は、「白」と「濃い灰色」の中間で、白に近いグレーが広く使用されており、ステータスバーや[ファイル]タブなどにテーマカラーを少し暗くした色が使われています。「白」との決定的な違いは、タイトルバーとリボンなどでグレーの濃さが違うことです。また、リボンの中の境界線も、「白」の境界線より暗い色になっています。「濃い灰色」は、「薄い灰色」の配色のまま少し暗くして、「白」でステータスバーなどのテーマカラーが使われていた場所に、黒に近いダークグレーが使われています。「濃い灰色」と名付けられてはいますが、明らかにそう感じさせられるのはステータスバーなどだけで、全体は普通の灰色といった感じです。リボンの中の境界線は、3つのテーマで最も暗くなっています。

Access 2013のみ、どういうわけか、テーマ毎の違いがほとんどなくなっています(図「Access 2013「白」から「濃い灰色」」)。UIのベースの色はどのテーマも「白」と同じ最高輝度の白となっており、[ファイル]タブ、ステータスバー、リボン内の境界線の色のみが変化します。Access 2016ではこの特殊な状況と関係があるのか、「濃い灰色」がなくなっています。

Let’s note RZ6の色デザイン

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Let’s note RZ6は、パナソニックのノートPCで、信頼性、インタフェースの豊富さなどが有名ですが、直販限定ながら圧倒的なカラーバリエーションも注目すべき点でしょう。本体2色、天板8色、キーボード8色と色変更可能な箇所とカラバリが圧倒的です。

今回は、色デザインを詳細に見ていきましょう。カラーバリエーションは、全部で7 × 7 (ボディが「ジェットブラック」時) + 8 × 7 (ボディが「シルバーダイヤモンド」時) = 105通りの組み合わせの中から選べます。ボディが「ジェットブラック」だと「シルバーダイヤモンド」の天板と「シルバー」のキーボードが選べず、ボディが「シルバーダイヤモンド」だと「ブラック」のキーボードが選べないという決まりがあるので105通りとなります。色の組み合わせを試すならこちらのサイトをご覧下さい。

本体は、「シルバーダイヤモンド」(図「Let’s note RZ6「シルバーダイヤモンド」の本体」)、「ジェットブラック」(図「Let’s note RZ6「ジェットブラック」の本体」)の2色です。前世代からは「カッパー」が減ったことになります。「カッパー」は茶色でしたが、プラスチック部品まで丁寧に色あわせがされており、優れた色デザインでした。「シルバーダイヤモンド」は、レッツノートの標準色の定番で、ザラザラした表面のシルバーとなっています。「ジェットブラック」は、レッツノートの限定色の定番で、つや消しされた黒であり、つや消しのざらつきは、「シルバーダイヤモンド」より細かく、あまりザラザラ感はありません。さらに、「ジェットブラック」には、本体色をすっきりした1色にできるという大きな特徴があります。「シルバーダイヤモンド」は、主役のシルバーに画面の縁の黒と、キーボードなどのプラスチック部分のライトグレーが加わって、3色構成となります。「ジェットブラック」はすっきりと黒1色となります。

Let's note RZ6「シルバーダイヤモンド」の本体
Let’s note RZ6「シルバーダイヤモンド」の本体
Let's note RZ6「ジェットブラック」の本体
Let’s note RZ6「ジェットブラック」の本体

天板の色は8色、「ライジングレッド」(赤)、「ジェットブラック」(黒)、「シルバーダイヤモンド」(シルバー)、「フローラピンク」(ピンク)、「タンジェリンオレンジ」(オレンジ)、「ウォームゴールド」(ベージュっぽいゴールド)、「サンダーブルー」(紺色)、「ハーモニックブルー」(青)と前世代からの変更はありません。どれも、つや消しになっています。どの色も良く選ばれた色ですが、奇をてらった色はありません。天板の色は単純ではなく、強い光に照らされるとキラキラ光る粉末のようなものが含まれているなど、深い色合いを持っています。

標準色以外の天板の6色
標準色以外の天板の6色

天板の「Panasonic」の文字は白っぽいシルバーで書かれていますが、「ハーモニックブルー」だけは黒で書かれています。白に近いシルバーという表現をしましたが、白ではなくシルバーを意図している気配です。「Panasonic」の文字は「ジェットブラック」の本体のキーボードの左下ににもありますが、こちらは明らかに白で、「ブラック」のキーボードに書かれている文字の白とほぼ同じです。この白は天板の「Panasonic」の白っぽいシルバーと比較すると、明らかに異なり、白ではなくシルバーという意図ではないかと思われます。

キーボードの色は8色、「ブラック」(図「Let’s note RZ6「ジェットブラック」の本体」)、「シルバー」(図「Let’s note RZ6「シルバーダイヤモンド」の本体」)、「ハーモニックブルー」、「タンジェリンオレンジ」、「ライジングレッド」、「フローラピンク」、「ドラジェブルー」、「サンダーブルー」(鮮やかな紺色)となっており(下の図「Let’s note RZ6ののキーボード「…」」)、前世代の12色からかなり減りましたが、それでも相当なものです。「シルバー」以外は、「ブラック」をベースにキートップのみを塗装したデザインになっており、キーの隙間や側面は黒となっています。「シルバー」は、本体が「シルバーダイヤモンド」となっている店頭モデル構成のキーボードですが、特に光沢のない普通のライトグレーで、名前と実際の色のイメージがかなり異なります。天板と比較すると、同じ色名がほとんどで、「ウォームゴールド」の代わりに「ドラジェブルー」(淡い青紫)が入ったラインナップです。

RZ6では、カラーバリエーション以外の標準部分にも、デザイン上の小さな変更が加えられています。本体左側のVGA端子(外部ディスプレイコネクター、アナログRGB端子)ですが、このプラスチック部品が、従来の青から黒へと変更されています。これにより、「ジェットブラック」の本体を、より黒く統一することができます。「シルバーダイヤモンド」の本体にとっても、黒はシルバー同様無彩色であること、ディスプレイの枠に黒があることから、改善していると言えるでしょう。ただし、「シルバーダイヤモンド」の本体では、店頭モデルなどで標準的に組み合わせられる「シルバー」のキーボードがグレーであったり、ゴム部分がグレーであったりするなど、シルバーにしにくい部分はグレーにするというデザインであるため、この改善は「ジェットブラック」の本体を重視したものと予想されます。